京都を中心に活動するニット・アーティストatricot(アトリコット)のHPです。ニット作品やオリジナル手紡ぎ糸、ニットカフェ、レッスン動画、羊や糸紡ぎなどについて紹介しています。

atricot×knit ときたま羊
atricotのニット活動と、TJWK関西の情報を中心に、ぽろぽろと日々のことも。
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atricot作品集

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【atricot】atricot × syugei レシピ新作がアップされました。


イベントやワークショップで作品を提案させていただいている近畿編針さんのお店「趣芸」から、atricotの新しいレシピが販売されました。

紹介テキストも私が書かせていただいているので、ややかぶりますが、新作をご紹介させていただきます。

atricot × syugei XLargeのワンピースとプルオーバー


ネックから編めるとじはぎなしのかたちが欲しくてつくりました。

プルオーバーとワンピースどちらも編み始めのヨーク部分はおなじで着丈や袖丈をアレンジしたものなので、ひとつのレシピで両方つくることができます。

また、丈もアレンジしやすいので糸を使いきることができます。

また、通常のopal4ply2本取りでも編めますよ。

プルオーバーは身頃のゴム編みをちょっと長めにしました。すごく着やすいのでイベント中によく着ています。


ワンピースタイプ。うちの生徒さんは袖を長く編んでらっしゃる方が多いです。

ただ、とじはぎがない分伸びやすいから、丈は気持ち短めにしておいた方がいいかもしれません。



atricot × syugei トルコ伝統模様のレッグウォーマー


糸はベース2色と段染め糸の3種類だけなのですが、さもたくさん糸を変えたように見える「なんちゃってフェアアイル」をずっとやりたくて、つくった第一弾の作品。

トルコの伝統模様を使いました。実は単色で編むとすごくいかついこの模様も、カラフルな糸でかわいくなりました。

以下、トルコ伝統模様シリーズに言えることなんですけど、段染め糸は「えっこれ?」という派手糸といいますか、地糸と全然違う色を使ったほうが模様が映えるので他の作品の配色もぜひ参考にしてください。
なので糸チョイス超重要です。



atricot × syugei トルコ伝統模様のベスト


柄はレッグウォーマーとおなじです。
ただ、この柄結構ややこしくて、ちょっと難易度が高くなってしまいました。
編んでいるとどこにいるかわからなくなってしまうんですね…
もうちょっと簡単な柄にすればよかったかもしれませんが、渡す糸があまり飛ばないので、裏糸のたるみは少ないほうだと思います。
こういった編みこみ作品は糸がわたる分2重のような編み地になるので、すごくあたたかいです。regiaは肌触りもよいですし、洗濯もいけるので、編むのが大変な分、とっても重宝する作品になると思います。

色を変えるだけでだいぶ変わります。
↑の緑ベースのものは、段染め糸にもちょっと緑が入っているので、柄がうっすらとしている部分がありますが、左の配色はわりとはっきり柄が出ているのがわかります。
じつはこれ、ちょっと間違ってるのでウェブには配色例としてちらっとしか載せていないのですが(イベント会場ではサンプルをお見せできるかと思います)ニッターさんも私も気づかないまま仕上げてしまったんですね…よく見るとわかると思います。なのでかたちや配色のご参考までに。


atricot × syugei トルコ伝統模様のミトン

おなじくトルコ伝統模様シリーズ。
親指まで編み込みを入れた渾身の力作です。こちらは地糸が1色で段染め糸を濃いめにして柄を際立たせています。


裏も細かい編みこみです。親指の部分も立体的にしたのでフィット感がありますが、手が大きい人は調整できないのが難点(模様をいじれませんからね…)レシピのサイズを見てゲージ調整してくださいね。
ちなみに私は編む手がキツイ方なので、ゆるい方はひとまわり大きくなるかも。



atricot × syugei トルコ伝統模様のニットキャップ


これも、ミトン同様、つくってみたかったかたちです。ミトンの甲の部分とか、この帽子のてっぺんの三角の模様とか、キリムにありそうなかなりトルコっぽい柄だと思います。

トルコや東欧のテイストが好きな人は単色同士でぜひ編んでみてください。白に黒とか、赤とか。「かわいい」とはかけ離るかもしれませんが、かなりかっこいと思います。


こちらも、手のゆるい方は要注意です。大きくなってレゲエ調になるので、ゲージ調整大事です。


atricot × syugei ななめ編みチュニック

私の好きな、ななめ編みネタで大作をつくりました。opalはななめ編みが映えますね。ちょっと時間はかかりますが、編んでてとても楽しかったです。

ちょっとAラインにしたのも正解で、ラインがキレイです。
またななめ編みネタはやると思いますが、編み図がこれ、どう伝えていいのだろうといつも悩むところです。今回もかなり悩みましたが、解決策としてメモリーシート的な段数表を添付しています。理屈がわかれば段数表の指示にそって編めばいいのでいけると思うのですが…どうかできるだけたくさんの方に完成していただけますように。




どの作品もそうですが、日々、できるだけわかりやすい編み図づくりを目指しているのであたたかく見守っていただければ幸いです。ややこしいことをしなければいいだけのことかもしれませんが、どうなるんやこれというワクワクする気持ちでつくってもらえたらなぁと思っているので、今後もややこしいことしかしないかもしれませんが(汗)かたちや色を楽しみがら編んでいただくことで、そこからまた発展して新しいものが生まれたらとても幸せです。




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| 作品・レシピ | 11:46 | - | - | はてなブックマーク - 【atricot】atricot × syugei レシピ新作がアップされました。 このエントリーを含むはてなブックマーク
その2
3日で終わる予定の仕事が2日で済んだので編集のKさんと岩立テキスタイルミュージアムに行ってきました。
いつも素敵な展示をされているので行きたいのだけど、オープンされてる日が少ないのでなかなか行けませんでしたが今回はナイスタイミング!

岩立フォークテキスタイルミュージアム

白の世界がテーマで、いろんな国のテキスタイルや服が展示されていました。

印象に残ったものをあげていくと…

インドの刺繍とアフガニスタンの刺繍。インドの刺繍は真綿を糸にしたふんわりした糸で絵を描くように自由にほどこされたとても大らかさを感じる(私にもできそうと思わせる)ハンカチサイズのもので、それと並びにあったアフガニスタンの刺繍は緻密で幾何学的な模様で袱紗の用途にされているのではというものでした。
アフガニスタンの刺繍は服しか見たことなかったので大胆な柄のイメージでしたが、これはどちらかというと刺し子に似たかんじ。インドの刺繍とすごく対称的でおもしろかった。宗教観の違いかなと思いました。岩立さんがアフガニスタンが戦火にまみれる直前に集めてこられたそうで、持って帰ってこなかったらおそらく全部焼けていたのではないかと言われていました。

あとは雪ざらしされた真っ白でソフトな肌触りの日本の麻(麻ってこんな柔らかくなるんやーとびっくり)や白ベースに藍の柄が入った着物、(これ、藍に白と反転してたらもっと楽やのになんでわざわざ…しかも日常着やし。これが粋というものなのかしら)、2センチのテープを繋ぎ合せて、さらに叩くことでラメのような光沢を持ったアフリカの綿のターバン(藍染めされていて、この藍が顔に移るのがかっこいいんやって)とか、プリミティブな柄のふんどしとか…

じつはここは義妹のまゆこさんが働いていて、とても丁寧に説明してくれたのでした。彼女のテキスタイルへの熱意に感銘を受けつつ(私はかなり影響を受けています)、いろんな世界の手仕事のパワーにも圧倒されました。

彼女の「いい」というものには確固たる基準があって、それがほんとに正しいとか間違っているとかはわからないけど、彼女が布を触れる指先からも布に対する畏敬の念を感じてしまうほどとても丁寧で、口からは作り手やその人たちがいる土地への愛に溢れた言葉がでてくる。

うちの師匠たちもそうであるけど、手仕事に対して全身で向き合っているブレない人に会うと、嫌でも自分がいいと思うものは?という自分の価値観を問われる気持ちになる。手数とインプットが少ないことも、もちろんコンプレックスではあるけど、それよりもその精神をちゃんと日々の仕事にいかせているのだろうか。これは見せられるけどこれは見せられないというものがあるんじゃないかなと少し恥ずかしくなってしまう。
でも逆にいろんな価値観の人と一緒に仕事をしたりたくさん話しているので自分の大事なものさえ守りきることができたら、それ以外のことについて一辺倒になってないことは幸せな環境だとも思う。そして、布を目の前にして、感じることのできる自分にも少し安心しています。

というようなことを編集のKさんや岩立さんともたくさん話してぼんやり思っていたのでした。

ほかはまた仕事の営業みたいなことをしたり、弟と話したり。朝、下北沢で喫茶店ないかなぁと一人でウロウロしてたら、レストランぽいところで働いてるらしいおじさんがさらっと、でも親切に案内してくれるという一人旅っぽいこともあった。すごくいい人で下北沢の好感度が急上昇しました。


今日のニット:間に合うか微妙なかぎ針のベスト。半身ができた。

今日の音:菊地成孔とペペトルメントアスカラール「南米のエリザベステイラー」
初日にお会いした仕事でお世話になっているMさんの副業(?)はジャズシンガーなので菊地さん好きなんですよねーと言うてたら、やっぱりすこーしだけ繋がっていて、ライブよりすこーし近いところで会えるかもしれないと言われそのときはすごく興奮してしまいました。
が、昔、嵐ファンの友達が、「(相葉くんと)知り合いの知り合いの知り合い(微妙にすごく遠い)までたどれた!」と言っているのを思い出し、そのときはふーんと斜めに見ていたけど、この自分の浮かれ様は人のこと言えないなと。でも近いところで演奏が見られるのはすごく嬉しいかも。

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| ktn | 21:52 | - | - | はてなブックマーク - その2 このエントリーを含むはてなブックマーク
東の都での日々その1
月曜日の夜から東京にいます。

チーズ友だちのMさんのセレクトしたチーズ専門のお店で豪華なディナーをよばれました。



普段ご飯の写真は撮りませんが、これは!というひと皿なので記念に。
20種類の国産チーズからMさんと二人でセレクトしました。
キャラメルのようなウォッシュ系、変わり種ブルーチーズ、安定のカチョカバロ、ナッツのような香りのハード系…なんかもっとややこしい名前がついているのですが、じつは全然知りません。そしてMさんが詳しすぎて全然ついていけない。。まだまだチーズ好きと宣言するのは早いかもしれません。

が、どれも美味しかったです。国内でこんなたくさんのチーズがつくられていることもびっくりでした。

それはさておき、肝心の仕事はとても順調に進みました。



今日のニット:納期が月末という間に合うのかどうかわからないかぎ針のベストを気休めになるかどうかわからない程度にすすめました。

今日の音:art blakey & jazz messengers「night in Tunisia」
今日の仕事場だった編集のKさんの家でかかっていたインターネットラジオは午前中がモダンジャズのチャンネルで午後はケルト音楽のチャンネルでした。どちらもすごくよかった。最近はパソコンかiPhoneでしか音楽を聴いてないので、オーディオ機器が欲しくなりました。朝イチ、テンション上げていくでというときに、たぶんこれがかかっていたのではないかと思います。

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| ktn | 23:55 | - | - | はてなブックマーク - 東の都での日々その1 このエントリーを含むはてなブックマーク
続けること
昨晩はTJWK主要メンバーのミーティングでした。

今年度のイベントについてや、新しいワークショップネタや製品について、それ以外のアホな話(話がそれるのは大体私のせいなんですけど)たくさんたくさん話しました。大まじめに議論したり思いっきり笑ったり、いつものメンバーのいつもの充実したひとときです。

ミーティングも終盤になり、自分のなかの少しもやもやとした気持ちについて少し話してみました。そのときのこと、うまく書けるか全然自信ないけど、言葉にしてみます。

もやもやのきっかけは今年度に入ってからのことでした。

TJWKのイベントに協力してくれた私の師匠に報告書を持っていったときのこと。ほんまに大変なプロジェクトやってて偉いけどいつまで続けるの?って言われました。

じつはいつまで続けるかは始めた当初から内外でよく言われてきたので慣れっこです。そのときはできるだけ長く続けるから見守ってくださいね。というスタンスを通してきました。

私ひとりでは続けられないから、それしか言えませんでした。

おそらく1年目のブログには「終わりのない」「ゴールのみえない」という言葉を無意識に頻繁に書いていたように思います。
続けたい気持ちはあっても、ゴールが欲しかったんだよね。きっと。

それが3年目、4年目あたりで少し変化していきました。移り変わりはあれど、メンバーが固まってきて、私はその方たちと10年後も20年後も泣き笑いながら手を動かす風景が見えました。最初はどうしたらみんなに続けてもらえるかなとかばっかり考えていたのですが、気づけば終わりのないことに不安を抱えることはなくなりました。
ニットはもちろん、人との関わりかた、果ては生きかたに於いて彼女たちが私に与えてくれた影響はとても大きく、なににも代え難い財産であることは言うまでもありません。
今では私ひとり、もしくは主要メンバー内で抱えていた問題を全員と共有して、アイデアや意見を出し合い、ほとんどの方が続けるためにどうするかという意識で動いてくれています。そしていつまで続けるのかという話はまったくでてきません。
と、この話はこのブログでも何度も書いてきました。

そんな恵まれた環境ですから続けるのは怖くないです。そうじゃなくて、ときが経つにつれて震災や他のことにどう向き合っていけばいいかということ。

私のよくいくネパールレストランでいつも接客してくれるネパール人のお姉さんがいて、ほぼほぼその人に元気をもらいに会いに行くかんじで通っているのですが、地震が起きてから気になって仕方なくって、聞いてもどうしようもないのに思わず彼女の家族や地元のことを聞いてしまったのでした。そしたら地元は大丈夫だったけど親戚の方が数名亡くなられたと。未だに聞いてよかったのか、聞くべきでなかったのかわからないし、私も今やってることに対してちょっと気持ちが揺らぎました。東北に向けてやってるのにネパールはなんにもしいひんの?って誰に言われたわけでもないんやけど、答えようがない。日本だからとかちょっと違うように思う。

そして、師匠からのその一言。ネパールのお姉さんが頭のなかでよぎって私はよくわかりませんと答えてしまったのでした。そして今後こういった災害はきっとまたどこかで起こるだろうし、そのなかで私たちはやはり東北に向かって気持ちを向けてやっていけるのかなとか。例えばシフトするとしても被害の大きさなのか身近さなのかとか。

それをメンバーに話したのでした。

私を含めみんなは震災遺児が成人する「20年」というキーワードが頭にありました。そしてこのメンバーだったらそれぐらいはきっと楽しく続けられるだろうと。ある人は「私が死ぬか、あやちゃんがやめるかまでは続けるやろね」とはっきり言ってくれた。
そして、もしシフトするならここ関西でなにかあったときだろうと。
まぁそれも絶対じゃなくて、人それぞれの付き合い方があるし、メンバーの方がなんらかの理由で続けられなくなってもそれはそれで、まったくかまわないと思っています。また去年みたいに新しく参加してくれる人もいるだろうし。
これまでどおりにできることをやっていけばいいんだなと、当たり前なんやけどものすごく心強い気持ちになりました。正しいという言い方はあまり好きではないのだけど、私の周りには私のなかの「正しい」ところに導いてくれる人がいるという安心感なんでしょうな。

ということで、表向きのスタンスはまったく変わっていないのですが、あらためて自分自身のTJWKの向き合い方を考えるよいきっかけになった日でした。

今日のニット:ジュエリーヤーンのバッグの編み直し。手が痛い!納期タイト!

今日の音:Charlotte Gainsbourg「IRM」最近(といっても2009年だった)BECK(新譜が出たそうやね)とシャルロットがタッグを組んだと話題になったので手元にはあったけどあまり聴いてなかった一枚。印象としてはBECK:シャルロット=3:7 パリのデカダンスとアンニュイな雰囲気がやや勝ってるかんじ。聴き込むと絶妙なバランスに思える。

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| ktn | 21:04 | - | - | はてなブックマーク - 続けること このエントリーを含むはてなブックマーク
糸にまみれて
今日はずっとサボっていた寄付糸の整理を朝からやりました。
じつは今年度に入って、お世話になってる取引先さんから大きなダンボール4つと個人の方で大きなダンボール1つにぎゅうぎゅうという状態で糸を送っていただき、ちょこちょこ整理はしたものの、倉庫に入りきらず、今後の製作もふまえてやっと手をつけました。

諸事情により写真はないです。

ついでにブランケットやバッグなど作品別に糸をチョイスします。
糸の特徴…番手、色合い、肌触り、グラム数を見ながら何をつくれば一番活かせるかなぁと考えながら振り分けたり、企画するのは大好きです。

個人で送っていただいたものは、その方の身内の方が亡くなられて遺品整理をしたときにたくさん糸があるからとお声をかけていただき、譲っていただいたのでした。

私は職業柄、糸のラベルを見て、番手計算(太さ)やグラムあたりの単価や(小巻で、一見お得な毛糸にも騙されませんよ!)これとこれを引き揃えたら何番手になるかなどを、瞬時に計算するクセがついてしまったのですが、(トルコでも大いに役立った私の特技?です)その方にいただいた糸はなんと、メーカーや種類が違うのに8割がまったく同じ番手でした。
こんなことは初めてです。10号ぐらいで編む(「太」にあたるのかな)ストレートとモヘアの糸でほとんどが10玉以上ありベーシックだけどオシャレな色合い。おそらくカーディガンやセーターなどのウェア用かな。などと想像が膨らんで、きっときっと、とても編み物が好きな方だったのだなぁと勝手ながら、思いを馳せていたのでした。

また、取引先からいただいた糸は外国の糸が多く形状もさまざまで個性的な糸もちらほら。そのなかでコレ!というものをピックアップして先日のブランケットミーティングでみんなに相談し、新しいWSネタを作ることになりました。

今回はその残りの糸の行き先を決めることに。
なかには個性がキツすぎてどうしてもこれモチーフと喧嘩するやろうという(極彩色のファーとか…)途中で私の能力では活かしきれるかどうか自信がなくなってしまいました。完全なキャパ超えで頭から湯気が出てましたが、個性的な生徒たちひとりひとりの能力を伸ばす熱血先生の気持ちで、ひとつひとつ振り分けていきました。

それにしても世界のどこかで、よし、これを商品化しよう!ということになった過程を想像すると、すごく楽しいです。
ほんとに世の中にはいろんな糸があるんやなぁ。

午後からはグラニーバッグの内布づくりにTさんが手伝いにきてくれて、ひたすらミシン作業でした。
これで次回のブランケットミーティングの準備も完璧。Tさんありがとう。

なんとか倉庫部屋も片付きました。6畳の部屋が毛糸にまみれてどうしようもない状態の写真は撮っておいてもよかったな。

今日のニット:あまり進んでないけど昨日に引き続きトレンカを編む。2本の輪針を使って編む方法に最近凝っています。

今日の音:bell and sebastian「tigermilk」「if youre sinister」


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| ktn | 23:16 | - | - | はてなブックマーク - 糸にまみれて このエントリーを含むはてなブックマーク
三角と反転

少し空きました。ここ数日はというと…集中的にやっていた仕事が暗礁に乗り上げてしまったり(いやほぼ沈没かな)祖父の法事や編みラボイベントと、気持ちがまったく落ち着かない日々でした。

でも製作はわりとさくさく進んでいます。



トレンカ3部作も最後の作品になりました。
柄はトルコ伝統柄を引っ張ってきてアレンジしています。別の意味でもまだ引っ張るかというかんじですが(去年トルコ伝統柄シリーズのアイテムをよく出したので)。

ここのブログで、むかーしオスマンさんのキリムに出会ったときのことを書いたときに触れましたが、模様に意味を求めてしまいがちな自分は、どうなんやろ?ということをまた考えています。
スコットランド周辺のニットもひとつずつ模様に意味がありますが、人々はそこに願いを込めて編んでいたというのは、あとあとヨソの人が美化してつくった都市伝説的なことだとも言われています。

トルコの模様も資料によるとひとつひとつに意味がありますが、果たしてみんな意識して編んだり織ったりしてるかというと、そうでもなさそう。(オスマンさんも言ってた。)それよりも柄で遊んでなんぼみたいな。

それは受け手にとっては、自身にさらなる満足をもたらすエレメントなのかもしれませんが、作り手にとってはどうなんやろ。

それはTJWKにも通じる。復興への願いをこめて編むのはもちろん大切なことだけど、ずっとそんな気持ちで編んでたら正直なところしんどくて続けるのが大変です。そこに自分なりの楽しみがあったり、どこか自分自身が救われる気持ちがあったり、手を動かすことで気がまぎれたりするほうが、よっぽど健全というか、手仕事のあり方として私は好きだなと思います。

話がそれましたが、やっぱり模様の意味にこだわらないほうがいいなということで、(知ることで自分のなかで発見やおもしろい反応があったらそれはそれで楽しいのだけど)今回はかたちで遊んでみることにしました。
今回は、三角と反転を裏テーマにしました。ずっとやってみたかった模様の反転の効果に期待しながら編んでいます。結果が出るのはまた後日。ちょっとドキドキしています。

今日のニット:トレンカ3つ目とTJWKのWS用新作の編み図

今日の音:またもや菊地さんのラジオ。90年代の懐かしすぎる曲のなかで、実は曲中のサックスは菊地さんが弾いてはったんやということを20年越しに発見する。それにしても一週間は早い!
ついでにここ3週間ほどの番組をリピート。やはりアフリカ特集がお気に入りです。
弟の家ではニジェールやったかなどっかのかなりかなり土着的な音がBGMで流れていて、今日、ふと、あの家で聴いた音は江州音頭に似ている!ということを発見しました。どちらもプリミティブですごくかっこいいけどあまりにもプリミティブすぎて日常に聞くのはちょっときつい…

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| ktn | 23:40 | - | - | はてなブックマーク - 三角と反転 このエントリーを含むはてなブックマーク
撮影
昨日のことですが、ポンタさんのところで無事撮影が終わりました。



タテ糸のシミュレーションをします。

ざっと打ち合わせでいざ本番。先日のサンプルみたいなんでは時間内に到底終わらないのですが、本番は織り上げて仕上げる工程まで撮らないといけないので、必死のパッチでやりました。




ざくざく。先日のサンプルよりかわいくなる予感!



というわけで思っていた以上に早く仕上げることができて無事終了しました。

やはりサンプルを作っておいてよかったー!

合間にする話も刺激的で楽しく、尊敬する方と仕事ができる喜びを噛み締めながら家路につきました。

その話のなかで、旧約聖書の原本の話になり、なんと旧約聖書のなかで織りをする女性のことを「心に智慧を持つ女」と書いてあるそうで(手元に資料がないので正確さには欠けてるかと思いますが)
かなりグッときました。
TJWKでもお世話になっているMさんのことを思いました。仕事、趣味関係なく目の前の手仕事を心から楽しまれていて、なぜかMさんと一緒に手を動かすとすごく楽しいのです。(手も一緒に口も動いてるからやと思いますが)そのときに初めて手仕事の原風景はこれではないかという気がして、まさか自分がそれを体感できるとは…と勝手に感動していました。

そんな物思いに耽っていたら、ふと今月のミーティングまでにやらないといけない作業がたんまりあることを思い出し、しかもギリギリまで出張やん!ということも今さら気づいて、焦っています。

今日のニット:書籍用の靴下2作目完。うむ。なんのへんてつもない作品ですが糸のかわいさに助けられている。

今日の音:「kitchen motors family album」シガーロス、mum、そして私の大好きなamiinaも参加しているアイスランドの今を感じるアツいコンピ。去年はここからの数少ない情報を駆使して音源を漁る日々を送りました。



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| ktn | 23:23 | - | - | はてなブックマーク - 撮影 このエントリーを含むはてなブックマーク
ベネディクトカンバーバッチはチェビオットに似ているか
明日の撮影に向けて糸を紡ぎました。
昨日のサンプルをふまえてどんな糸にしようか少し打ち合わせしながら考えました。
太めでネップがあってフワフワなかんじにしたいと思います。
アートヤーンみたいなんも考えたけど、私の糸車はあまり向いてない。



久しぶりの糸車!

ドラムカーダーも準備したけど、でこぼこでやや粗野なかんじの糸にしたいので、もしかしてカーダーはかけないほうがいいのでないかという気がしてきました。
なので最初はほぐした状態のまま紡ぎ始めました。

紡いでいくと、あまり粗野なかんじがしない。どちらかというと雲のような綿あめみたいな糸にしたいなという気持ちになりました。
できたのはこんなかんじ。糸としては撚りも甘くキレイではありませんが、あえてコントロールせず塊は塊のまま、なるべく羊毛の状態のようなかんじで仕上げました。スラブヤーンのようになりました。



1.2番手 双糸

悪くないけど粗野なかんじがまったくなくどこまでも上品。なんでやろう。生成りのツヤ感のせいか気品が漂う。例えるならベネディクトカンバーバッチか。いや若いし貴族すぎる(が、顔はチェビオットに似てることに気付く)。うん、これはコリンファースですね。どんな役をしても気品があって歳を重ねるごとにセクシーな英国紳士というイメージ。


なので、やっぱりカーダーをかけることにしました。キレイに毛を梳かして繊維の方向を合わせます。


できたのがこれ。大きさの揃っていない(苦笑)ローラッグです。



これは80g分だけど、体積は洗う前の大きさとおなじくらい。結局ここまでフワフワに5倍には膨らむのだなということです。弾力のあるチェビオットやからというのもありますが。

それでかなり太めに紡いだ糸。



0.8番手 双糸


うん。こっちのほうが紡ぐときに毛1本1本がのびのびしてるかんじがする。ビヨーンと気持ちよく伸びる、空気が入る。
また粗野なイメージはないけど(そもそもコリンファースやし無理)チェビオットらしさが出ていいなぁ。




というわけでこんなかんじになりました。右がローラッグから紡いだもの。

どちらも80gなのにこのボリューム。ちなみに一番左の黒い毛糸は100gです。

普通に並太の太さで紡いでフカフカの帽子とかセーター編みたいな。そのときにベネディクトカンバーバッチキャップとか名付けたいな。長いけど。(言いたいだけというのもあります。)

こんなかんじで素材とやり取りしましたが、果たして素材は応えてくれるのかは明日わかります。

今日のニット:カーディガンやっと納品。次は全然手のつけられていなかったくつ下企画に入ります。東京行くまでに仕上げないと。

今日の音:菊地さんのラジオ。カバー特集でこれもすごくおもしろかった。すっかり週一の楽しみになってます。


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はこおり
朝早く妹と甥っ子2人が帰っていきました。
妹の旦那曰く、上の甥っ子(5歳)は本当に私に似てきたと。見た目も妹より私のほうが似ているのだけど、性格がそっくりらしい。どういうところを言うてはるんやと妹とに聞くと、不器用で要領が悪く、タイミングが悪いところだそう。
でもすごく真面目とも言われましたが甥っ子のほうがずっと真面目…自覚はしているけど、あ、そう思ってるんや(もともと友達だからね)とちょっと複雑です。


さすがに締め切りが迫ってきたので今日はポンタさんの仕事のサンプルに手をつけました。
ほんとはやらなくていいかもしれないなですが、シミュレーションしとかなくちゃと思って、箱織りをしてみました。



こんな風にダンボールに縦糸をはって、そうこうをつけます。

でも、そうこうを付けたわりにめちゃくちゃやりにくい!



1時間経過でこれ。縦糸を紡ぎ糸にしたのがあかんかったかも。私が紡ぐ糸はいつも甘撚りで、毛羽立ってひっかかっちゃう。



箱一面織れなくなると、こうやってぐるっとひっくり返します。

まだ先は長い…

2時間ぐらいでできるやろと思いきや6時間経過。



時間をかけたわりにこの見た目。色は全然考えずに手持ちの紡ぎ糸で織ったというのもあるけど。フワフワあたたかいのだけど、この労力でこれか…というかんじ。
本番は撮影時間内に織り上げなければいけないのでちゃんと練らないといけません。




今日のニット:レッスンのあと箱織りしたのでなし。ちょっと集中力散漫中。

今日の音: 「gadjo dilo」ost

atricot作品集

| ktn | 23:19 | - | - | はてなブックマーク - はこおり このエントリーを含むはてなブックマーク
i see weather
甥っ子たちとの騒々しい日々が明日で終わります。できるだけ時間を割きたいので案の定ブログがご無沙汰になってしまいました。
そして今週はPC作業も多かったのとなにかと集中しづらかったので結局喫茶店を渡り歩いて仕事をしていました。


やはり文化式とヴォーグ式の引き返しの表記の違いに混乱していますが、校正(というか数字のやきなおし)も結構数をこなしたので、理解できてきました。

今日のニット:引き続き編みにくいループ糸のカーディガン。9割できてかたちが見えてきた。かわいい。




イトコバコさんに糸を取りにいくときになぜか一緒に行きたがる甥っ子。いろんな色の糸があっておもしろいらしい。こないだは帽子を編んでほしいといい、配色を糸見本から選んでいてプロっぽかった。今回はルームシューズを全部試着していました。

今日の音:fishmans「宇宙日本世田谷」
日々の雑音や雑念で集中できないときに地に足をつけるような。

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| ktn | 23:42 | - | - | はてなブックマーク - i see weather このエントリーを含むはてなブックマーク