京都を中心に活動するニット・アーティストatricot(アトリコット)のHPです。ニット作品やオリジナル手紡ぎ糸、ニットカフェ、レッスン動画、羊や糸紡ぎなどについて紹介しています。

atricot×knit ときたま羊
atricotのニット活動と、TJWK関西の情報を中心に、ぽろぽろと日々のことも。
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atricot作品集

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【atricot】9月2日、3日は阪急うめだ本店の趣芸さんのイベントでワークショップをやります。

夏の間すこしお休みしていた近畿編針さんのお店「趣芸」さんがまたうめだ阪急本店でイベントをされます。
今日(8月31日)から9月6日(火)7日間 ※最終日は午後5時まで
開催しています。
おなじみOPALのソックヤーンやショッペル、レギア、ヘッジホッグとますます多彩な商品が揃ってとても楽しいお店です。私のサンプルはあまり増えていませんが(汗)ワークショップは新しいネタが増えました。



9月2日(金)、9月3日(土)はまだお席に余裕があるそうなので興味のある方はぜひいらしてください♪
お問い合わせは近畿編針さんまで。
ka-syugei@amibari.jp

また、私の新しい書籍「100gで編めるもの atricotのニッティングトライアル」 (KNIT MANIAXシリーズ/グラフィック社) を9/1(木)15時より数量限定で先行販売してくださるそうです。
趣芸さんの扱われている糸、ショッペルのレースボール100で編まれたプルオーバーとワンピースのサンプルもご覧いただけます。100gでこれが編めるの?という驚きの作品なので、ぜひ観にきてください。


 


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【atricot】日本ヴォーグ社「楽しい編み地のえりまき」に作品提供させていただきました。
うだるような暑さが続いていますが、秋冬の予定が少しずつ埋まりつつあって、気持ちはすっかり秋冬の編み物に向いています。
今年も春から夏にかけてたくさんの秋冬ものを編みました。そのひとつがこちらの本に出てくる作品です。


私はスヌード、つけ衿など4点の作品を提供させていただきました。

「えりまき」といってもマフラーやネックウォーマー、三角ショールなどいろんなかたちのものがあってとても楽しい作品集です。どれも気軽に取りかかれて、且つかわいい作品ばかりです。

amazonで8月26日より発売予定です。
「楽しい編み地のえりまき」


興味のある方はぜひお手にとってみてください。

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| publish | 23:33 | - | - | はてなブックマーク - 【atricot】日本ヴォーグ社「楽しい編み地のえりまき」に作品提供させていただきました。 このエントリーを含むはてなブックマーク
みやさんの写真
羊2頭分の毛が洗えたら今度は紡ぎなんですが、糸車で紡ぐ前にまず手で毛をほぐしてドラムカーダーにかけて梳きます。今回紡ぐ糸はとても細くて想像以上に時間がかかるので、ほぐす&カーダー作業をみかりんさんたちに手伝いにきてもらいました。

朝から夕方まで、ほぐす、カーダーにかける、そして私は紡ぐ。と、おなじ部屋で世間話をしながら延々作業をしていました。
そのときの写真


ん、これは…私の部屋に飾ってあるみやこうせいさんのルーマニアの写真に出てきそうだ。

確か去年、羊パレットのあとにブログで書いていたと思い探したらありました
ルーマニアの村で人々が集まり糸を紡いでいる写真です。そのうち誰かが踊りだし、みんな歌って踊って…となるそう。私が20歳の頃から抱いている、私のなかの手仕事の、人間の営みの原風景がそこにあります。

そんなわけで、勝手なんですが、自分の生活とそれが少しでもリンクするとなんとも言えず嬉しくなり、興奮してしまうのです。
そしてまた偶然に、私が上京したタイミングでみやこうせいさんの写真展があるということで、ほんとは甥っ子の旅の付き添いだったのですが、お願いして付き合ってもらいました。
ルーマニア民俗写真展〜もうひとつのヨーロッパ


みやさんの写真はルーマニアの村の人々の息遣い、鳥のさえずりや、水浴びをする音、枝にたまった雪が落ちる音、羊の足音、ほんとにいろんな音が聞こえてきそうです。また写真のタイトルもストレートですごくいいんですよ。
目の前にあるものすべてに寄り添うような優しい写真ばかりでした。行けてよかった。

会場のなかでなぜか母(おばあちゃん)に目隠しをする甥っ子。わりと気に入った写真があったようでよかった。

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| ktn | 15:40 | - | - | はてなブックマーク - みやさんの写真 このエントリーを含むはてなブックマーク
羊を洗う
普段はほぼ仕事でしか毛糸を触らないし、ましてや糸紡ぎなんてなかなかできないのですが、2年前は羊パレット、去年は農文協の書籍の仕事、そして今年は東京スピニングパーティーと羊を触る機会にめぐまれて本当に本当にありがたいです。

しかもどれも羊を洗うとこから始める作業。


今回は2頭分を4日間にわけて洗いました。1日1キロ強かな。
羊を洗うのは普段椅子に座って編んでばっかりの身…というとちょっと聞こえはいいけど、言ってしまえば普段まったく運動してない身にとっては結構な重労働です。
人に頼めるならなんでも頼んでしまいたいめんどくさがりの私にとっては珍しく、これだけは自分でやりたいと思う、とても好きな作業です。そのほうがクオリティが高くなるからとか、自然で安全だからとかという理由ではなく、ただ本能的に好きな作業なんだと思います。あ、でも自分が紡ぐのが前提です。
これからしばらく付き合うにあたって、相手がどんな素材なのかがこの工程で一番わかります。といってもほぼ妄想ですけど。例えば一頭目の黒い羊、この子はとっても上品な匂いがします。若いのかな。きっとおとなしめなタイプ。牧場の人たちに大事にされている箱入り娘さんという印象です。(全部勝手な妄想です)毛質もムチっとしたコシがあるの肌触りが抜群によい。こないだジェイミソンズの毛糸で作品を編んだのだけど、そのなかにシェットランドブラックという大好きな色があって、その色と質にとても近いです。黒ではなく、濃い深い茶色。毛先は褪せて茶色になるからそこが混じってさらにメランジ調の味わい深い色になります。言ってしまえばものすごくタイプ、超どストライクの羊さんでした。たまらん。


これが

こうなって

これに

といっても色がついた羊は写真ではキレイになってるかどうか全然わかんないですね。



白だとまだわかりやすいかもしれません。手前の布に包まれたものが洗う前。


そうそう、一方の白い羊さんはというと、外で遊んできた男の子が家に帰ってきたときお母さんがいう一言
「どうしたらそんな汚なくなんねん」
と、洗いながら何度か言ってしまいました。まったくおてんば娘さんですよ。それもひっくるめて楽しいのですが。毛はちょっと固めというか茶色の羊に比べるとちょっと太いです。これが紡ぐときにどう差が出るかなというかんじです。ドキドキ


つけ置きは6時間ほどですが、手にとって洗ってすすいで干すまでだと1頭で6時間(半分にわけたので1日3時間くらいかな)くらいです。長いような短いような時間ですが、そのときに降ってくるインスピレーションが一番大きいと思います。

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国産羊(毛)のはなし
先日、ポンタさんに仕事の相談をしたときに「あら今ちょうどいい毛が入ってきたのよぉー」と言われたので、相談ついでに伺ったときのはなしです。

ガレージの大きな机に溢れるほど羊毛の山がありました。



毛の質をチェックするポンタさん。

これらはすべて国産羊毛なのだそうです。

実際に毛を見るまでは、国産羊毛だからってあまりテンションが上がりませんでした。お肉は断然国産がいいのですが…なぜなのでしょう。

そらお肉は鮮度がちがうでしょうと言われそうですが、それ以外にもなにかある気がします。信頼なのかなんなのか、イメージとか先入観とか直感とか。なんでテンション上がらへんのかなぁと考えたときにいかに私がそういう目に見えないものを頼りに日々選択しているのか実感してハッとします。

あ、でも国産羊毛のテンションが上がらなかったのは単純に種類が少なそうだからかな。気候とか条件的に飼育できる種類が少なそうだから。

なので最初に見せてもらったのが私の大好きなマンクスロフタンで、度肝を抜かれました。マンクスロフタンは去年の羊パレットに出品したときに初めて触った羊でした。幻とも言われる独特の深くて甘い茶色、柔らかいけど、弾力がある上品さと粗野なかんじ、どっちも入り混じったなんとも言えない魅力のある毛でした。

って、日本でもとれるの。。


なんと言うか、例えば北海道に行かないと食べられない幻の魚がいて、わざわざ通っていたのに実は近所の店で食べられたみたいな話を思いつきましたがそれともちょっと違います。拍子抜けしたりがっかりするのではなく、とても嬉しい気持ちです。日本で飼育するのは簡単ではないはずなので、きっと環境もすごく気を使われて、大事に育てられているのではないかと思います。ああ素晴らしい。

ということで全国羊毛コンテストに集まった羊毛を一堂に拝見できる機会に恵まれたのですが、びっくりするほど、どの羊毛も素晴らしいクオリティなのでした。ポンタさんが扱われている外国の羊毛とほぼ変わらないです。
そして金賞を取ったのは何度も行ったことのある六甲山牧場ということにもびっくりです。そこをはじめ、ほとんどの施設は羊毛のために羊を育てているわけではないはずなのに毛のクオリティが高いかというと…羊毛コンテストを開催しているポンタさんの努力の結晶だと思いました。このコンテストも7年目だそうです。
羊のスペシャリストの方でも「毛」の方の知識はあまり知られてないらしく、コンテストをして、グレードをはっきりつけられることで(値段も)各々の羊の毛が他と比べてどれぐらいのものなのかわかります。
そしてポンタさんが羊毛の質をよくするためのノウハウを広めることで、全体的にどんどん質がよくなったそうです。これを続けていくにはポンタさんも牧場側の方々も並大抵の努力では難しいと思うので本当に素晴らしいことだと感動しました。
これは紡ぐ人からしたらほんとにありがたいことだと思います。質の高いものが安くで手に入り、しかも「国産」というちょっぴり嬉しいラベルが付きます。私の羊は岐阜県の牧場からやってきたようで、この毛の主が岐阜県にいるんだと思うとなんだか嬉しい気持ちになりました。




4日間かけて二頭分の羊を洗う。
はてさて初めての国産の羊はどんなんでしょう。この話はまた今度。


今日のニットと今日の音楽は前みたいにコンスタントに更新することができたらまた再開することにします。とびとびでやっててもあまり意味ない気がするので

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